2001.3
NEWSLETTER No.11 March 2001
日本コミュニケーション学会九州支部 CAJ九州支部
KYUSHU CHAPTER 支部長:佐藤勇治(熊本学園大学)
of The Communication Association of Japan 事務局:
〒852-8558長崎市三ッ山町235
長崎純心大学 人間心理学科
畠山 均 研究室内
Tel:095-846-0084
Fax:095-849-1894
E-mail: hatakeyama@n-junshin.ac.jp
新 支 部 長 挨 拶 |
佐藤勇治(熊本学園大学)
昨年10月の支部大会で正式に九州支部長を拝命しましたが、就任後初めてのニュースレターでもあり、一言ご挨拶申し上げます。まず、初代支部長として九州支部の基礎作りに多大なる貢献をされました畠山先生に感謝申し上げます。九州支部は今年で8年目を迎えますが、支部長としてまた事務局として時間も労力もおしまず献身的に支部の発展のために尽力されてきました。いつも「プラス志向」の態度で明確な展望の基に、手際よく仕事をされ、しかもいやな顔ひとつせず支部運営にあたってこられました。お蔭様で、九州支部もここまで成長してくることができました。このような畠山先生の功績の後を受けつぎまして、その責任の重みと仕事をうまくこなせるか様々な不安もたくさん抱えこんでの出発ですが、支部がこれまでの土台の上に一層発展できますように微力をつくしたいと思っておりますので、支部会員の皆様のご助言ご協力をどうぞよろしくお願いします。
これからの支部運営につきまして抱負を若干述べさせていただきます。皆様からのご意見もぜひお寄せいただき、会員相互の「コミュニケーション」をはかりながら、新たな展開の方向を見定めて参りたいと思います。これまでの年1回の支部大会と年2回のニュースレターの発行は今後も継続してまいります。支部大会はこれまで外国語教育との関連を模索するようなテーマ設定を何回かしてきましたが、これからは外国語教育との接点は大切にしつつも、人文社会科学的コミュニケーション研究領域からの研究発表を促進できるようなテーマ設定にも重点を置いていきたいと思います。また、支部会員がお互いによく知り合え将来の意見交換や共同研究などに役立つような場の設定にも工夫をしたいと考えております。その一つの試みとしてニュースレターに会員紹介のスペースを設けました。一度に紹介できるのは5人から10人程度で、全会員を紹介し終えるまでには数年かかるかもしれませんが、ぜひ実施したいと思います。手始めに今回は支部役員の皆さんをご紹介します。
皆様からのご要望が多い「支部紀要」の発行につきましては、現状ではまだ財政的には困難な状況にあります。しかし、「電子テキスト」による紀要の発行も含めまして、できるだけ早く具体化できるように努力して参りたいと思います。また、支部のホームページの立ち上げも検討したいと考えております。加えて支部会員の増加を果たしたいと願っております。現在約50名の会員がおられますが、各人一人の会員を勧誘するような方法で倍増できれば、今後の支部の発展にもまた良い光が見えてくるようにも思います。現時点ではこのような展望を抱いております。会員の皆様のご意見も上記の内容にかかわらず、どうぞ御聞かせ下さい。若い支部であればこそ、私たち一人一人の創意工夫が活かせる素地が大きと思います。
以上、どうぞよろしくお願いします。
九州支部役員自己紹介 |
副支部長(事務局担当) 畠山均(長崎純心大学)
3期6年間勤めました支部長のバトンを佐藤勇治先生に受け渡し、今は期末試験の終わった学生のようにホットしている所です。1994年10月の第1回支部大会(長崎純心大学)での支部総会で支部長を拝命して以来、年に1度の支部大会、大会プロシーディングスとニュースレターの発行など学会として最低限しなければならない活動をしてまいりました。この間に多くの支部会員の皆様からの直接・間接のご支援・ご協力を受け、学会としての一応の基盤はできたのではないかと思っております。このような長期間、自分の能力の限界も省みず、支部長の責任を果たすことが出来たのも会員諸氏のご理解とご協力の賜物です。この場を借りて心よりお礼申し上げます。
さて、基盤ができたとは言え、九州支部は会員の研究活動の場として、また、教育活動の相互交流・情報交換の場としては、まだまだ多くの課題を抱えております。幸い高い学問見識を持った、温厚な人柄の新支部長、佐藤勇治先生は立ちはだかる難問を次々に克服し、質の高い学会運営をされていく事を確信しております。私も事務局担当の副支部長として微力ながら九州支部、ひいてはCAJ発展のために頑張って行きたいと思っております。今後ともどうかよろしくお願いいたします。
運営委員 橋本満弘(西南女学院大学)
私たちの日本コミュニケーション学会は日本太平洋コミュニケーション学会として出発(1971年1月)、そして後年、日本コミュニケーション学会として名を改め(1985年6月)、日本学術会議登録学会(1993年9月)となり今日に至る30年の歴史を有しているのはご存知のことかと思います。この九州支部は1993年3月29日の理事会、そして同年6月の年次大会の総会(会場:西南女学院短期大学)で承認されて以来、その活動を展開してきております。ことに畠山均前支部長は支部活動を質量ともに一段と充実され、九州支部は目覚しく発展してきました。後任の佐藤勇治支部長のリーダーシップのもとで、これからの九州支部における研究・教育活動の更なる活性化が期待されると確信しております。
さて、新支部長からのご指示による自己紹介ですが、小生自身は1973年9月にCAJの会員となり今日に至っております。この間、学会年次大会委員長、九州支部設立、学会創立25周年記念図書(全3巻)、同じく創立30周年記念図書(全2巻)などの仕事や学会副会長職、そして会長職などを務めさせて頂きました。いずれも支部会員の皆さまはもとより、全国の多くの諸先生方のご協力と情熱を頂くことなしでは完遂できなかったことばかりでした。
今日では周知のようにわが国では事あるたびに“コミュニケーション”という言葉が社会の各界で飛び交い、また特に大学などではコミュニケーション学科、コミュニケーション学部などの名を掲げる動向が見られます。更に国内大学院において、これまで見られなかったコミュニケーション教育・研究者が輩出される状況にもあります。学会創立初期の頃はコミュニケーション教育や研究学徒は日本の社会ではマイノリティーであったことを想えば、まさしく隔世の感があります。
隣接諸科学が横断的に交差して学際的研究領域に共存し、“おらが学会”との帰属意識を共有する九州支部の会員の方々と共に改めて21世紀の船出をいたしたく思うところです。では支部大会でお会いしましょう。
運営委員 高瀬文広(福岡市立福翔高等学校)
私は福岡市立福翔高等学校の教諭で、担当教科は「日本語コミュニケーション」。専攻分野は、TESOLと対人コミュニケーションです。現在の研究テーマは、TESOLに関しては、「映画をタスクとして利用するTBLT」ということで2つの研究を行っています。
1つは、映画をコミュニケーションや異文化理解教育として活用する方法の研究で、2つ目は、映画を言語材料として利用する方法です。また、対人コミュニケーションに関しては、高校生と大学生に焦点をあて、日本の若者のCommunication competenceを研究しています。勤務校では、日本の高校で初めて導入された「日本語コミュニケーション」という必修科目の構築を担当をしています。これは、日本の高校生に「話すこと」と「書くこと」を中心に、日本語によるコミュニケーション能力を養成するための科目で、現在の研究テーマとも重なっています。この分野に興味関心がおありの方はご連絡ください。
最後に趣味ですが、「釣り」です。休みをみつけては、かみさんの実家の鹿児島で魚釣りをするのが、数少ない人生の楽しみの1つです。
CAJに入会してほんの数年しか経ちませんが、今後とも宜しくお願いします。
運営委員 丸山真純(長崎大学経済学部)
はじめまして。長崎大学経済学部で「国際コミュニケーション論」を担当しております丸山真純と申します。このたび、佐藤勇治支部長よりCAJ九州支部の運営委員を拝命いたしました。コミュニケーション研究・教育の発展に微力ながらがんばっていきたいと思っています。今後、みなさんには色々とお世話になりますがどうぞよろしくお願いします。
私は、米国オクラホマ大学大学院コミュニケーション研究科博士課程を1998年に修了し、同年より現在の職場に勤務しております。佐藤支部長とは、オクラホマ時代に1学期間だけですが、一緒に勉強をしました。その時は、大学院1学期目で、右も左もわからない私に色々教えていただきました。
大学院時代は、主に異文化適応の問題に興味を持っていました。現在はそこから発展させるかたちで、異文化共存を理論的に考察することに興味をもっています。そのために、今ある異文化コミュニケーション研究の枠組みを批判的に乗り越え、新しい視点を生み出せないか、関連分野の動向を探りつつ考えています。おいおい学会等で考えを発表したいと考えておりますので、その際は批判的フィードバックをお願いします。なんだか偉そうなことを言っていますが、実際にはさっぱり成果が上がっていないのです(でも志は大きくと思っています)。
私は北海道出身で、長崎にはこれまで縁もゆかりもなかったのですが、どういう訳か長崎に暮らすようになりました。早いものでもう3年近くなり、今ではチャンポン・皿うどんをこよなく愛し、時にはなんだかへんてこな長崎弁が口に出るようになりました。今ではそれをあまり感じることが少ないですが、長崎における文化交流史を考えると、長崎は異文化コミュニケーションを考えるには非常にいい場所なのではと近頃思っています。
みなさんと色々な議論ができることを楽しみにしています。よろしくお願いします!
監査 宮下 和子(鹿屋体育大学 外国語教育センター)
1991年9月に鹿屋体育大学に赴任して10年目ですが、九州南端の単科大学にいながら高等教育変革のうねりを痛感しています。当初の社会文化学講座から1995年に外国語教育センターに移籍、翌年の生涯スポーツ学講座新設に伴い「社文」はスクラップされました。以来日本人と外国人教師各2名のセンター長として、ニュースレターの発行や海外ホームステイプログラムなども実施しながら、1999年のカリキュラム改訂に伴い、外国人との共同授業も始めました。
国内の大学では英文学を専攻しましたが、留学先のアメリカの大学院ではアメリカ研究を専攻、帰国後の教育現場では「日米の異文化コミュニケーション」と“Think
globally, act locally”をモットーに試行錯誤の実践を試みています。手作り教科書、An
American in Miyazaki, An American in Kagoshima, Communication through Music
もその中で生まれ、いまなお改訂しながら活用しています。
1999年9月から2000年6月にはフルブライト研究員としてアメリカで学ぶ好機に恵まれ、前半をピッツバーグ大学、後半をバージニア州ウイリアムズバーグのウイリアム&メアリー大学(W&M:1693年創立)で研究しました。ピッツバーグは日本人には「故郷の人々」で知られるフォスターの故郷で、大学が擁するフォスター記念館には3万点以上の品々が収容されています。2000年1月13日の「フォスターの日」には、市内3ケ所で開催された式典で2度のスピーチの機会を得、日本でのフォスター音楽の意義をご紹介しました。その後移動したアメリカ植民地時代さながらのW&Mでは、”Music in the United States”と“American Popular Music”の授業を楽しむ一方、チャールストンでのSAM(Society for American Music)の学会やワシントンD.C.に世界の研究者100名が集ったフルブライト会議にも参加し、示唆に満ちた貴重な時を過ごしました。 いま21世紀にバトンタッチされた自分を直視しているところです。
第8回九州支部大会
2001年10月7日(日)
長崎純心大学
研究発表募集。同封の要領に従って応募ください。8月20日締め切り。
1999年度(1999年6月〜2000年5月) 活動報告 |
(1)第6回支部大会開催 1999年10月9日(土)、熊本学園大学にて。
(2)ニュースレター第8号(1999年8月)、第9号(2000年3月)発行。
(3)第6回支部大会プロシーディングス発行(2000年2月)。
この「1999年度活動および収支決算報告」は2000年10月14日の第7回支部大会の折に開催された支部総会で承認済み。
2000年度(2000年6月〜2001年5月) 活動計画 |
(1)第7回支部大会 2000年10月14日(土)、九州大学にて開催
(2)ニュースレター第10号(20000年6月)発行、第11号(2001年2月)発行予定
(3)第7回支部大会プロシーディングス発行予定(2001年2月)。
なお今回から執筆者には出版負担金として一人3000円負担していただく事が総会で決定した。
この「2000年度活動および収支計画書」は2000年10月14日の第7回支部大会の折に開催された支部総会で承認済み。